逆転人生「ブルースシンガーの挑戦 犬との絆で笑顔を広げる」[解][字]…の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

逆転人生「ブルースシンガーの挑戦 犬との絆で笑顔を広げる」[解][字]

高齢者などをサポートするセラピードッグ。殺処分寸前の犬たちを育成するのはアメリカで人気だったブルースシンガー。歌のパワーと犬たちのパワーで人々を勇気づけたい!

番組内容
主人公の大木トオルさんは、本場アメリカでも人気を博したブルースシンガー。幼い頃から苦難の人生を歩いた。両親や祖父母とも生き別れ、アメリカでは人種差別にもあった。その悲しみを歌に託すとファンから認められていったという。歌と同じ志で続けているのがセラピードッグの育成。殺処分寸前の犬たちを訓練し、介護施設などを訪問。高齢者などの意欲が回復するケースも多いという。原発事故で飼い主と生き別れた犬も引き取る。
出演者
【司会】山里亮太,杉浦友紀,【ゲスト】大木トオル,【出演】カンニング竹山,市川紗椰,【語り】山寺宏一

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
バラエティ – トークバラエティ

テキストマイニング結果

ワードクラウド

キーワード出現数ベスト20

  1. セラピードッグ
  2. チロリ
  3. 大木
  4. ブルース
  5. 訓練
  6. ルーシー
  7. チロ
  8. 音楽
  9. 一緒
  10. 人間
  11. 保健所
  12. グッド
  13. 殺処分
  14. 竹山
  15. アメリカ
  16. メリー
  17. 活動
  18. 挑戦
  19. 意欲
  20. 会話

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

全て無料!民放各局の動画視聴ができるTVer(ティーバー)!まずはココから → 民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」

他にも、無料お試し期間のあるVODサービスが増えてますので、以下バナーから各社のラインナップを調べてみるのもいいかもしれませんね。





ABEMA



NHK
created by Rinker
エンスカイ(ENSKY)
¥528 (2021/09/25 19:54:57時点 Amazon調べ-詳細)

かつて私は 売れっ子シンガーとして
全米を駆け回っていました。

かっこいいな。

歌っていたのは「ブルース」。

奴隷制など
黒人差別への憂いから生まれた音楽です。

♬~

実はもう1つ ブルースと同じ志で
続けていることがあります。

それは 高齢者や病気の人などに寄り添う
「セラピードッグ」を育てること。

そういう役目。

これが 音楽のブルースであったり
犬たちのパワーですよね。

体が衰え
会話や歩行の意欲をなくす人もいます。

でも 定期的に触れ合いを続けると…。

チ チロ。

皆さん すごい表情が和んで…

実は 私が訓練をする犬たちには
1つの共通点があります。

それは 飼い主を失い
殺処分の寸前だったということ。

(鳴き声)

この犬は 人への不信感が募り
リードをかみちぎるほどでした。

しかし3年後…。

見事に訓練をクリアし
大人気のセラピードッグになりました。

犬たちと心を通わせ
笑顔の輪を広げていく。

人生を懸けた挑戦の物語です。

♬~

主人公の大木トオルさんに
お越し頂きました。 どうぞ。

(拍手)
あら。

一緒に登場頂いたのは
セラピードッグの ゆきのすけです。

ゆきのすけ君。
(市川)ゆきのすけ。

こうしてですね
人の その歩くスピードに合わせて歩く。

へぇ~。 はい。

そして その 立ち止まる時は
一緒に立ち止まる。

これは 基礎の訓練なんですよね。
へぇ~。

ピタッと合わせてくれるという。
シット。 ベリーグッド。

すごい。
(竹山)すごい いい子。

セラピードッグは 高齢者 障がい者
病気がある人などをサポートする犬で

高度な訓練がされています。

体と心の機能回復を目指して
定期的に訪問する形が多いそうです。

アメリカでは半世紀以上前から こうした
動物介在療法が研究されているんです。

アメリカの大学にはセラピードッグが
心療内科に 学校のお医者さんにもいて

皆さん そういう犬に
頼ったりとかしてるっていうふうに

聞きましたね。 あ そうなんだ。

まあ もちろん これも本職ですけども

もう1つの肩書っていうのが
びっくりしましたね。

(竹山)いや僕 ブルース
すごい実は好きでですね

人間の嘆きとか こう伝えたいものとかを
言うんで 優しさとか。

実は それ 全部入ってる音楽だから

やっぱこう わんちゃんとの
共通点というか ありますよね。

(笑い声)

いや だって
言っても本場じゃないですか。

だから 受け入れてくれるまで
結構大変だったりとかっていうのは

あったりしたんですか。

いや これはもう
簡単では なかったですね。

ですよね。 そうだよな。

さあ ブルースシンガーとセラピードッグ。
2つの活動の原点は

大木さんの少年時代にありました。

少年時代の私は 友達ができず
いつも孤独でした。

おい お前 何やってんだよ。

みんな外で遊んでたんだから
お前も外で遊んできたら どうだ?

い… い い い いい。

私には うまく言葉が出てこない
「吃音」がありました。

それを 同世代からからかわれ
いじめられていたんです。

うん なるほど。

そんな私を心配してくれたのが
江戸っ子かたぎの祖父です。

一人の私を見て
飼い犬のメリーと遊ぶよう促しました。

メ メ メ メリー。
あ あ あ あ ありがとう。

しかし12歳のころ
予想外の事態が起きました。

た ただいま。
おい! 荷物をまとめといたから

今すぐ家を出るんだ。 えっ?

両親が経営する工務店が倒産。

私を養えなくなったのか…

おばの家に
引き取られることになったんです。

メ メ メリーは?

メリーは いい人にもらってもらうから
心配するな。

今連れてくるから待ってろ!

早く行け。

元気で暮らすんだぞ。

私は 心の支えだった祖父とメリーを
同時に失ったんです。

(鳴き声)

(大木)
そこで すべて失っちゃったんですよね。

おばの家では
いつも気を遣って過ごした私。

食事の時
お代わりも言いだせませんでした。

唯一の楽しみは…。

ラジオから流れてくる
ブルースを聴くこと。

♬~

人種差別を受けてきた黒人たちの
憂いや嘆きが込められた音楽です。

♬~

♬~

ブルースのとりこになったのは
もう1つ理由がありました。

かつて祖父と一緒にラジオを聴き
口ずさんでいると…。

(大木)「お前 歌は どもらないな」って
言われたんですよ。

「歌え歌え」って言われて

「それがいいな お前にはな」って
言ってくれて。

聴きながら…

その後 私は
16歳でブルースバンドを結成。

学園祭やライブを中心に活動し
何とか音楽で生計を立てました。

27歳の時には 腕試しのつもりで
本場アメリカに渡ったんです。

すごい。 これ 実際の映像?
(市川)すご~い。 あるんだ。

そこで私は
予想以上に厳しい現実に直面しました。

本場中の本場。

街場の若者の歌にさえ
かなわなかったんです。

更に私を打ちのめしたのが…。

とてつもない屈辱を感じた私は
もう帰国しようと思いました。

サヨナラ。

しかし 居候先のママから諭され
ハッと気付いたんです。

その時に…

なるほど。

…という気持ち ありました。

♬~

Come on everybody.

♬~

これまでの孤独を
吹き飛ばす気持ちで歌うと

耳の肥えたブルースファンたちが
ノリ始めました。

これがまた かっこいいな。
いいもんは いいっていうね。

♬~

全米で人気が上昇。

すごいな。
(竹山)かっこいいな。

大物ミュージシャンからも声をかけられ
共演するようになったんです。

その中には あの名曲を作った
ベン E.キングもいました。

渡米後 私には音楽と並行して
続けていたことがありました。

それは 介護施設や病院などへの訪問。

犬が重要な役割を果たしていると
聞いたからです。

(大木)その時…

体の衰えや病気 障がいなどの理由で
意欲が低下した人たち。

そこに 訓練を受けた
セラピードッグが寄り添うと…。

多くの人に 前向きな変化が起きるんです。

私はブルースとセラピードッグに

大きな共通点があることに
気が付きました。

その後 セラピードッグの
育成ノウハウを学んだ私。

シベリアン・ハスキーを飼って
訓練を始めたんです。

渡米から9年。

帰国した私は
セラピードッグの訓練場を開設しました。

日本では高齢化が進み
介護の問題が徐々に顕在化。

音楽も続けながら セラピードッグの
訪問活動をしようと思ったんです。

そんなある日…。

君たち こんなところで何してるの?

犬だよ。 ゴミ捨て場に捨てられてたの
俺たちが拾ってきたんだ。

チロリっていうんだよ。

ボロボロの雑種犬が
私の運命を大きく変えていくのです。

いや いきなり すごかったですね。

ブルースで大成功してくところってのも
だいぶキュッとしてましたけども

あれも すごい挑戦だなっていう。
はい。

ブルースを歌って53年たつんですよ 私。

みんなね 黒人以外のプレーヤーはね
白人のプレーヤーも

ほんとにブルースができるのかって
一回壁に当たるんですよ。

僕は東洋人ですから
いろんな質問されるんですよ メディアから。

その時 私の答えは
すごく迷ったんだけど

ブルースはね ピープルミュージックだと。

人間なら悲しみもね 苦しみも
いろんなもの ありますから

それを歌っちゃいけないですかって
僕は言うんですよね。

そうすると 皆さんが
聴いてくれるようになると。

私もマディ・ウォーターズとか すごく好きで
ずっと聴いてたんですけど

やっぱり そのブルースの説得力って
やっぱり弱みがあるから

今日 失敗したんだっていうものも
曲になると強みになるっていう

かっこよさを
すごく再認識させて頂きました。

あのアメリカの高齢者施設ですか

そこで セラピードッグに
出会われたということなんですけども

その時は どういう印象持たれました?

多くのおじいちゃん おばあちゃんや
障がい者の皆さんが抱きしめながら

その人たちを ほんとに幸せにしてる姿。

これを見てですね
犬たちの その 力ですよね。

それを もう一度見ることができた。

で 自分も助けられましたから。

で 実はですね その犬との触れ合いで
人間に何が起こるのか

近年 科学的に解明されてきています。

こちら。 麻布大学の菊水教授の研究では
人が犬と見つめ合うと

脳の中でオキシトシンというホルモンが
増えることが分かりました。

尿を比較したところ
アイコンタクトのあとは

そのオキシトシンが3倍の濃度
検出されたそうなんです。

じゃあ このオキシトシン
何なのかといいますと こちら。

絆の形成 ストレス軽減
自律神経の安定などに効果があることで

知られているものなんです。
え~!?

その菊水先生に お話を伺いました。

えっ。 そう。
犬と見つめ合うと? はい。

これ どうですか? お二人は。
市川さん分かる? この感じ。

分かります。 癒やしとかじゃなくて…

かわいい 癒やされるっていうこととは
違うんですね 何か。

何かそんな気がしますよね。

もう1つ 海外の研究をご紹介します。
こちらです。

犬の前で こんな実験をしました。

「会話している」 「鼻歌を歌っている」
「泣いている」という

3つの状況を再現して どこに犬が
寄っていくかを調べてみました。

はあ。 結果は

「会話している」を基準に
例えばした時ですね

「泣いている」に寄っていく犬は

なんと50倍いたんです。
(市川)優しい。

ちょいと昔のドラマとか
スポーツもんとか

泣いちゃうこと あるじゃないですか
なんか一人で。 はい。

そうすると来ますよね。
ええ~っ。

やっぱり悲しみとか苦しみっていうのを
非常に感じ取る。

それに対して
何か行動して助けようとする。

そこにはね 何の条件もないんですよ。

何か欲しいってことは
1つもないですよね。

さあ セラピードッグの育成を始めた
大木さん。

1匹の捨て犬との出会いから
独自の道を突き進むことになりました。

捨てられていたのは
母犬のチロリと子犬が5匹。

よし じゃあ これ貼ろうか。
うん! いいね!

貼り紙をすると 愛らしい子犬は
次々と飼い主が見つかりました。

残されたのはチロリだけ。

片耳が折れ 目の周りが腫れた
みすぼらしい姿だったからです。

(大木)
もうボロボロ。 傷だらけ。

後ろ足を引きずってました。

ほんとに哀れな姿でしたね。

おじさん! 大変だ!
どうしたんだ!

チロリがいなくなっちゃった!
なんだって!?

保健所に通報されたのかもしれないな。

私は気が付くと
動物愛護センターに向かっていました。

そこは 野犬や飼育放棄された犬が
保護される場所。

係留期間が過ぎると
殺処分されてしまいます。

チロリ。 チロリ。 チロリ。
…チロリ!

名前を呼ばれると
振り向いて目を合わせたチロリ。

私は とても捨て置けず
連れ帰ることにしたんです。

自宅に帰ると
ハスキーとの生活がスタート。

3年がたった頃
チロリが驚きの行動を見せました。

がんで弱ったハスキーの横で
添い寝をするようになったんです。

捨て犬でも もう一度輝けるかもしれない。

私は自分の勘を
信じてみることにしました。

よ~しチロリ 始めようか。

チロリが最初に取り組んだのは
歩行訓練でした。

普通に歩くだけでなく
駆け足や車いすに合わせるなど

スピードを調整しなければいけません。

よーし! じゃあ次…

これは つえをついた高齢者に合わせて
ゆっくり歩く訓練。

突然 チロリが
おかしな反応を見せました。

(大木)チロリ どうした。

恐らくは つえでたたかれた時のトラウマ。

人間への
根深い恐怖心があったんです。

私は徹底的に寄り添おうと決めました。

まずは 毎晩ベッドで添い寝。

慣れてくると つえをそばに置き
「怖いものではない」と伝えていきました。

無理をせずに訓練を続けていると 次第に
どの犬よりも頑張るようになったんです。

半年後 チロリは都内の高齢者施設で
セラピードッグとしてデビュー。

(職員)チロ。
はい… ね。

あ どうもありがとうございます。

穏やかな表情で
お年寄りの目を見つめ続けました。

(職員)チロ チロ
お礼になめてあげてるのって

なんか うれしいね。
なめちゃったね。

こんにちは 長谷川さん。
こちら チロちゃんですよ。

長谷川さん。

3年前に 認知症と診断されていた
長谷川さん。

表情が乏しく
会話や歩行の意欲も低いようでした。

しかし チロリと定期的に触れ合い
半年ほどたつと…。

チ チロ。

(職員)よかったね。 チロ よかったね。
お名前 呼んで頂いたね。

え~ すごいと思って。

チロリと過ごすと 長谷川さんに
意欲が戻ってくるようでした。

じゃあ チロと一緒に歩きましょうよ!
ね!

チロリを見ながら
私は ある仮説を思い浮かべました。

捨て犬だったから
余計に痛みに寄り添えるのではないか?

その後 私は大きな決心をして
保健所に向かいました。

引き取り手がなく
殺処分される運命の犬たち。

その一部を引き取って
セラピードッグに育てていこう。

私は無念の思いを決意に変え
新たな挑戦を始めたんです。

殺処分寸前の
そういう失われそうになった命

要らないと言われていた命が
かえって人を助けるって ものすごい話。

これ まあ いろんな
さまざまな理由があるとしても

やっぱり今 前より少なくなった
という人もいるけども

保健所にね 犬が連れて行かれる。

何で ああいうふうになるのか
ものすごい いっつも悔しいですよね。

参考までに紹介しますと

動物愛護管理法も
改正が繰り返されていまして

飼い主には 終生飼い続ける
責務があることが明文化されました。

徐々に殺処分は減ってはいるんですが

まだ年間で 犬は5, 000件以上
猫は2万7, 000件以上あるのが

現実なんですよね。

まあ 一緒に救えた子たちに 何とか
セラピードッグになって立派になって

その姿を社会に見せて

そうすれば
このことが変わるんじゃないかと。

捨てられた犬が人を助ければ
必ず人間は何かを考えますから。

何とかね あのことをやめさせたいと。
殺処分だけはね。

人と犬が ほんとに共存できるように。
それが私の悲願ですよね。

ここで
チロリがセラピードッグになるために

どんな訓練をしたのかを
紹介して頂きましょう。

ゆきのすけに 再び登場してもらいます。
お願いします。

(大木)
最初はですね ウォーキング・マナー。

今 普通に歩きます。

さあ今度 早足になります。

(大木)今度は
セラピーの世界になります。

アフターアタックウォークと言います。
脳梗塞の後遺症のリハビリです。

セラピードッグが誘導することによって
楽しみも増えます。

さあ今度は 元気な姿に切り替えます。

早足になります。 ヒア ウィー ゴー。

へぇ~。

(大木)まず ここまでが歩行ですよね。
もう1つやりましょう。 はい。

(大木)高齢者は握力が弱いですから
つえを とにかく落とすんです。

突然落ちてくるものに
犬たちが冷静でいなきゃなんない。

ハプニングのマナーですね。

つえというものが落ちるんだよ。

こんな音がするよっていうことを
学んでいきます。

15度です。 いきます。
ドロップ。

ステイ。
(つえが落ちる音)

(大木)グッド。

今度90度になります。 ドロップ。

ステイ。
(つえが落ちる音)

(大木)グッド。

(竹山)大木さん これ 犬に教える時って
何か1つできたら

ちょっとずつ おやつあげて教えていく
っていう方法があるじゃないですか。

この子たちも 一番初めは
そっから始めるんですか。

やらない。

じゃあ 何をするかっていうと
褒めます。

(竹山)あ 褒めていく。
褒めて育てる。

一番大事なのは
犬たちがストレスになったり

それがプレッシャーになるのは
絶対にあってはならないですよね。

うん。
せっかく その話になったので

褒めてみましょうか。
はい。

グッドボーイ。 褒めます。
よしオッケー ゆきのすけ君

オッケー。 グッド。
頑張りました。

(笑い声)
(竹山)あら うれしいの。

グッドボーイ。

どんな施設へ行っても 教育の現場でも
授業でも 何でもやる時は 最後は褒める。

で 最後は もうハッピーエンド。
みんなで わいわい。

楽しく行こうぜ ということが
大事かもしれませんね。

いや ほんとに シンプル イズ ベストで
そうですよね。

さあ この先の物語では
その ゆきのすけが

セラピードッグになった経緯が
明らかになります。

10年ほど前 私たちの活動は
大きな転機を迎えました。

きっかけは 東日本大震災の
被災地への訪問でした。

(大木)犬の名前書いて
捜してますっていう紙が

いっぱい貼ってありましたね。

その後 私は 被災地の中でも

特に悲惨な状況の場所があると
聞きました。

それは 原発事故の影響で
原則立ち入りが禁止されていた区域。

置き去りになった飼い犬たちが
野犬化しているといいます。

私は 居ても立っても居られず
福島県内の保健所を訪ねました。

そこで目にしたのは 想像を絶する現実。

餌にありつけず あばら骨が浮き出た犬。

片足を切断された犬もいました。

いくら抱きしめても
多くの犬は おびえるばかり。

行政も保護施設を作るなどしていましたが
カバーしきれない状態でした。

私は少しでも役に立ちたいと
弱った犬の放射能の値を測定。

丁寧に除染をしてから
連れ帰ることにしました。

その後は 体調を見ながら

セラピードッグとして

育成していったんです。

震災から2年後。

私は 新たな被災犬を
引き取ることになりました。

(鳴き声)

その犬こそが ゆきのすけ。
長い間 野山を放浪していました。

その影響は大きく
人間が近づくと激しく興奮。

(大木)お~ お~ お~! 危ない 危ない。

保健所では リードを食いちぎるほど暴れ
殺処分が決まっていたのです。

私は ゆきのすけを連れ帰ると
少しでも安心できるよう

専用のスペースを作りました。

餌を与える以外 あえて何もせず
ただ見守ることから始めたんです。

(大木)ともかく私が…

半年後 ようやく
外に出てくるようになりましたが

私は無理に近づきませんでした。
半年かけてか。

そのかわり 他の犬たちと触れ合う様子を
見せるようにしたんです。

被災地から引き取って10か月。

ゆきのすけは
ようやく私に心を開いてくれました。

その後は セラピードッグの訓練に挑戦。

レイダウン。

2年半で
すべてのプログラムをクリアしました。

やっぱ かかるなぁ。

今では セラピードッグたちの中でも
リーダー的な存在。

そして とっても甘え上手になりました。

私には 被災犬の保護と
同時並行で進めてきた活動があります。

はい おかえりなさ~い。

訓練を受けた犬たちを連れての
里帰り訪問です。

きっと同じ痛みを体験したからこそ
心が通うのだと思います。

震災から5年後。

私は 閉鎖される行政の保護施設を
引き継ぐことにしました。

高齢の場合など 訓練ができない犬たちは
ここで余生を過ごします。

運営費が膨らんだことで
私は ある決断を迫られました。

アメリカの大物ミュージシャンから
譲り受けた楽器を売って

犬たちの餌代や医療費などを捻出。

大事な宝物ですが 後悔はありません。

ブルースの魂は 犬たちが引き継ぎ
笑顔の輪を広げてくれるはずです。

いや 全くゆきのすけ

今 もう想像もできないようなところから
スタートして。

そして 先ほど福島の方とかもね

お前たちも帰ってきたんだねって
一筋の涙を流すなんて すごいこう

ああ ほんとに救われてるんだな
みんなと思いましたけども。

被災地の犬っていうのは
震災で家族と別れた犬なんです。

だから いまだに あの子たちは
家族を思ってるはずです。
うん。

だから どこかですね 一緒にいて

全国の保健所から捨てられた犬を
助けてくる子と ちょっと違ってましてね。

少しね 被災犬のほうが
見てるとね ちょっと陰があるんですよ。

へぇ~。

そういう長い10年がたちましたけど

できたら もとの家族に会えたらですね
いいなっていうのは いつも思ってます。

人間って すべての動物に対して
傲慢に生き続けてきたと思うんですよ。

でも 結局その動物によって
いろいろ助けられたりとか

そうやって セラピードッグとかに

心の健康を
もらったりとかっていうことは

やっぱり 動物と共に共存共栄していく
ということなんですね すべてが。

大木さんね アメリカでスター街道を
ひた走っていくっていうことをせずに

この犬たちの活動に
力を入れたってことは

どういうふうに
捉えていらっしゃるんですか。

ブルースという音楽で
いい思いもさせてくれたんですね。

その時に 誰がしてくれたのかと
思ったんですね。

それは 犬たちですよね。

この2つが
私を救ってくれたと思うんですね。

この2つがなければ
私は 吃音を持った子供が

何となく 社会にびくびくしながら
生きてきたと 私は思うんです。

となれば 恩返しってやつが
あるじゃないですか。

さっき ギターの話がありましたけど

それが医療費になって
犬たちを救えるってことになれば

こんないいこと ないですよね。

この子たちに会えて
私は幸せだなあと思ってます。

こちらは 去年引き取った
秋田犬のルーシーです。

えらい うれしいな。

コロナ禍で飼い主が経済的に困窮。

生後5か月で 保健所に引き渡されました。

人への恐怖心がない分
持ち前の好奇心が全開。

おっきいな。

1年前から始めた訓練も
すんなりとは進みません。

この日はベッドの端にのり
じっと伏せるというプログラムに挑戦。

ところが…。

(鳴き声)

じゃあルーシー ここ上がるよ。
アップ。

もう ルーシー。
アハハハハハハハ。

セラピードッグになるために
被災犬とは別のハードルがあるルーシー。

そうか 人懐っこすぎちゃうんだ。

それでも私は全く心配をしていません。

どんな個性でも尊重し
叱らずに褒めてあげる。

人でも犬でも育てる時に
大切なことは一緒です。

ゴー!

1週間後 ルーシーは再びベッドの端に
のる訓練に挑みました。

ルーシー グッド。 そう。
「こんにちは」って。

そう! よかった。

ルーシー グッド!
できたね。

ダウン。

はい。 ルーシー グッド。

いやいや ルーシー。
うわ~。

お前 おてんば娘ですけど

ルーシー やる時やるね! ね!
うん?

できるようになるよ これ。

頑張るんだよ いいかい。