逆転人生「娘が残した宿題 社会を変えた医療裁判」[解][字]…の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

逆転人生「娘が残した宿題 社会を変えた医療裁判」[解][字]

社会を変えた医療裁判、衝撃の大逆転劇!事故で赤ちゃんを亡くした夫婦。しかし病院は情報を明かさず、裁判は圧倒的不利。浮かび上がった驚きの真相。そして涙の結末へ。

番組内容
病院で誰もが当たり前に受け取る診療明細書。その制度実現の背景に、ある医療裁判での逆転劇があった。産まれたばかりの娘を亡くした勝村さん夫婦。真相究明のため、病院と裁判で争う。だが当時は医療の情報開示が十分でなく、完全敗訴。それでも執念で控訴し、ついに逆転勝訴を成し遂げる。だが戦いは終わらなかった。勝村さんは同じ悲劇を繰り返さないため、国の制度改革に向けて動き始めたのだ。20年に及ぶ涙の逆転物語。
出演者
【司会】山里亮太,杉浦友紀,【ゲスト】医療情報の公開・開示を求める市民の会…勝村久司,【出演】柴田理恵,高橋真麻,【語り】津田健次郎

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
バラエティ – トークバラエティ

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すぐに病室に運んで
すぐにバイタルチェックして! はい!

理栄!

それは 初めて授かった我が子の
産声を聞くはずの日でした。

赤ちゃんは駄目でしょう。

どうしてこんなことに なったんですか!

1, 000人に1人は
こんなことがあるんです。

失礼します。

ちょっと待って下さい!

そんな…。

おなかの中で順調に育っていた 娘の星子。

なぜか心停止の状態で生まれ

8日後 この世を去ったのです。

星子…。

星子… 星子…。

妻の記憶では 出産のとき

いくつか不審なことがあった。

酸素5リットルやで。
はい。

病院の処置に
何か問題があったのではないか。

私たちは 情報公開を求めました。

病院で子どもが亡くなったんですよ!

そういう決まりですので。

ええ~。
失礼します。

当時の日本の医療は
患者への情報公開が極めて限定的でした。

真相究明を求めて
私たちは裁判に訴えました。

ちゃんと
覚えてるんです!

そして この闘いは
患者に情報を明かさない

日本の医療制度を変える

大きな うねりへと
つながっていったのです。

今日は 日本の医療制度を
変えるきっかけを作った

ある裁判での逆転劇を
お伝えします。

山里さん 病院で診療を受けると
こういう紙をもらいますよね。

いつも もらいますよね。 そうですよね。
はい。

これは どんな薬を使い
どんな処置が行われたかなどが

詳細に分かる
「診療明細書」と呼ばれるものです。

患者さんが医療の中身を知るための
大切な よりどころなんですね。

実は これ…

え どうですか? 真麻さんとか
こういうの気にして見てました?

いや ちょっと高かったときだけ

何が高かったんだろうって
確認することはあるんですけれども

基本 見てないです。
ねえ。

この診療明細書が発行される以前

どんなものだったか
皆さん 覚えてますか?

えっ どんなんだったかな?

何か ちっちゃかったような気がする。
何か ちっちゃい

え~ こんなもんなのっていうか。
(高橋)レシートみたいな。

何か 病院って
こんなもんなの? という感じ。

まさに… こんな。

(高橋)え~っ そうだったっけ?
(柴田)あっそう あっ そんなだったっけ?

このあと段階を踏んで 先ほどの
診療明細書になるんですけれど

これだと ほんとに金額しか
書いてありませんので

どんな診察を受けて
どんな治療を受けたのか

全く分からないですよね。
(高橋 柴田)うん。

診療明細書が渡されるようになった
大きなきっかけが

こちらの裁判なんです。

当時29歳だった勝村久司さんと
妻の理栄さんは

出産のときの事故で
娘の星子さんを亡くしました。

事故の真相を巡って
病院と裁判で争ったんですが

当時 患者への情報公開が
極めて限定的だったため

十分な証拠がそろわず
大変 厳しい闘いになったんです。

いやまあ 医療裁判っていうのはね
ほんとに難しいって言いますからね。

そうなんですよね。

で まずは事故が起きた経緯から
ご覧頂きましょう。

星子 今日 蹴るかな?
どうかな ちょっと…。

今日は どうやろ?

あっ! 今動いた! 動いたやんな?
うん。

妻 理栄のおなかには

私たちの初めての子どもが
宿っていました。

パパでちゅよ~。
いひひ。

高校の同級生で 天体観測が好きな私たち。

おなかで すくすく順調に育っていた
女の子に 星子と名付け

出産の日を心待ちにしていました。

そして…

理栄 大丈夫か?

病院から突然 入院するよう言われました。

えらい入院 早なってんな。
せやねん。 先生がな 出産が近いって。

そうなん?

うん。
えらい 早いな。

通常 入院するのは
陣痛がきてからのはず…。

(チャイム)

翌日 教員の私は
勤務先の高校にいました。

(同僚)勝村さん 病院から お電話です。

すんません…。

お電話代わりました。
☎(副院長)勝村さんのご主人ですか?

はい…。
☎(副院長)たった今 赤ちゃんが…。

(高橋)えっ!

星子は産声を
上げることなく産まれ

ひん死の状態で
保育器に入れられました。

理栄…。

ごめん…。

出産のとき 一体 何が起きたのか
理栄が語り始めました。

突然 入院することになった理栄は

看護師から ある薬を渡されました。

その日の夜10時。

痛っ。
陣痛が起き始めました。

ふう…。

最初から いきなり短い間隔で
痛みが続いたため

少し違和感を感じた
といいます。

陣痛室に移されたあと

助産師に不安を
伝えたのですが…。

そんなん出産まで
まだまだやから。

あのねえ…

え~。
(高橋)え~ そんなこと…。

妻は 陣痛室に一人残され
一夜を明かしました。

そして…

陣痛が絶え間なく続くようになり
痛みも激しくなりました。

同時に 呼吸をするのも
苦しくなったといいます。

失礼します。

おはようございます。

ずっと おなかも張りっぱなしで…。

息も苦しいです…。 ハアハア…。

(高橋)え!
(柴田)え!

(柴田)ええ~。

えっ…。

陣痛促進剤は
子宮を収縮させる働きがある薬。

この直後 急速に痛みや
息苦しさが増していきました。

息が… できません!

え?
(柴田)はぁ?

どれだけ異常を訴えても
真剣に受け止めてもらえませんでした。

(高橋)
え~ そんなことあるの?

それから…

1時間半 あの状態で?

理栄は ようやく
分べん室に運ばれました。

(高橋)え~。
えっ!?

酸素マスクや!
はい。

マスクまだか!
(看護師)はい!

こんなひどい拷問のようなことを
されてたのか…。

私は あのときの
陣痛促進剤の投与のしかたに

問題があったのではないかと疑いました。

あ~ そうなんだ。
経過観察を怠ったり過剰に投与した結果

赤ちゃんが亡くなったり
脳性マヒになる事故も起きていたのです。

(高橋)76件も。

すいません。
ちょっとええですか。 あっ はい。

陣痛促進剤の投与のしかたに
問題があったんやないんですか?

病院に説明を求めても

自分たちに落ち度はないと
繰り返すばかりでした。

午前11時57分。 ご臨終です。

星子…。

いやあ これは納得がいかないですよね
これじゃあ。

こんなことあって
いいんですかね。 うん。

痛いって言ってもほったらかしだし。
うん。

こんなこと おかしいじゃん
最初っから。 うん。

これ真麻さんね
お子さん出産されましたけども

これどうです? ご覧になって。
いくら こちらが訴えても

向こうが処置してくれなかったら
どうしようもないから

これは もう 患者側からしたら
どうにもできない。

納得できないこと
たくさんありますけど

せめて ちゃんと明確に
原因 言ってくれないと

受け入れられないですよね 全てのことが。

そのときは ほんとに
スタッフの誰に聞いても

みんな口籠もるような感じで

まあ やっぱり何か
ほんとのことが分からない。

隠されてるような感じだと
やっぱり ちょっと こういう状況

受け入れる 受け止めることも
できないという感じで。

で じゃあ出産のときに何があったのか

妻 理栄さんの証言による 記憶によると

2つ おかしな点がありました。

一つは
「陣痛が激しくてつらいと訴えたのに

更に陣痛促進剤を注射されたこと」。

もう一つが
「呼吸困難や激痛を何度も訴えたのに

病院は 星子さんが仮死状態になるまで

真剣に受け止めてくれなかったこと」です。

いくら何でもひどくないですか?
(柴田)う~ん。

そもそもですね
陣痛促進剤は人為的に子宮を収縮させ

陣痛を促す薬で 強い陣痛が起きていれば
通常は使う必要はありません。

強い陣痛きてましたよね 奥様は。
(柴田)そうだよね うん。

はい そうなんです。 ただ使うべきときは
使うものなんですけれど

今回の場合は ほんとに
そうだったんだろうかっていうところが。

(柴田)ねえ~。
う~ん。

さあ 勝村さんはこのあと

星子さんの死の真相を明らかにしたいと
裁判を起こします。

しかし そこに立ち塞がったのは

患者に情報を明かさない
当時の日本の医療の高い壁でした。

裁判で病院の過失を証明するためには
証拠が必要となる。

カルテを入手しました。
どうぞ見て下さい。

裁判所に証拠保全を申し立て

理栄のカルテや
看護記録を手に入れました。

そこには 思いも寄らないことが
書かれていたのです。

入院直後
理栄が何度ものまされた あの薬。

実は 陣痛を人為的に起こす

「陣痛誘発剤」だったことが
分かったのです。

(柴田)え~。

陣痛誘発剤は 予定日を過ぎても

なかなか陣痛が起きないときなどに
投与される薬です。

理栄は 予定日2週間前。

この薬が必要となる
他の事情もありませんでした。

病院は 休日や夜間を避け

自分たちの都合のいい日時に
出産させるため

説明なく薬で出産日を
コントロールしたのではないか?

(柴田)え~。

そう考えると あのときの主治医の判断も
説明がつきます。

こんなん まだまだや。

そこから更にってこと…。

えっ…。

激しい陣痛に
苦しんでいるにもかかわらず

陣痛促進剤を
注射したのは

効率を優先し 短時間で出産を
済ませたかったからではないのか。

(高橋)え~。

しかし カルテを確認すると…。

何これ…。

「陣痛促進剤は
注射器ではなく

点滴でゆっくり投与した。

そのとき 理栄は微弱陣痛で
笑っていた」。

(高橋)え~!

理栄の記憶とは
全く異なる記述だったのです。

いや~ それは…。

陣痛促進剤は効き目に
大きな個人差があるため

慎重な経過観察が必要で

原則 点滴で投与するよう
指示されていました。

病院は 注射器で
一気に投与したとすれば

問題になると考え

後から カルテを
改ざんしたのではないか。

私たちの裁判を引き受けてくれた
石川弁護士は

他にも数多くの医療裁判を
手がけてきました。

記憶だけなんだ。

う~わ。
証人もいないですもんね。

裁判で証拠となるはずのカルテに
改ざんの疑いがある。

何か別の証拠はないだろうか?

難しいですが…。

もしかしたら…

レセプト?
(高橋 柴田)レセプト?

「レセプト」とは 病院が医療費を
請求するために作成する明細書のこと。

病院で行われた処置や検査
投与された薬などが

詳細に書かれています。

レセプトは 請求先の健康保険組合などで
保管されるため

病院が後から改ざんするのは
難しいのです。

(高橋)あ~
頼みの綱だな。

私たちは 真相究明のため
レセプトの開示を求めました。

えっ… 何でですか?

そういう決まりですので。

当時 国は
治療に悪影響を及ぼすという理由で

レセプトを見せない方針を
定めていました。

(柴田)
自分のことなのに。

結局
疑わしいカルテをもとに

裁判で病院の過失を
問うことになりました。

知っていることを隠したり
ないことを申し上げたりなど

決して致しません。

陣痛促進剤を投与したときの状況を
説明して下さい。

(高橋)ひどい。

病院側は 理栄の記憶とは 大きく異なる

カルテの記載どおりの主張を
展開しました。

点滴を開始してから
どのように監視していましたか?

(柴田)むかつく。

(病院側の弁護士)では 事故当日のことを
何点か伺いますね。

(理栄)はい。

あなたは…

はい。

う~ん…。

ちゃんと覚えてるんです。

理栄の記憶は信用できない。

病院側の弁護士は
そう印象づける質問を繰り返しました。

(柴田)
うわ~。

裁判は長期化し
判決まで5年を要しました。

え~!

判決 主文。

棄却。
(高橋)ええ~。

私たちの
完全敗訴でした。

え?

裁判官は
理栄の証言を信じ難いと一蹴し

病院の主張を全面的に認めたのです。

えっ?

こっちもみんな もう ちょっと
こう結構 怒りに似た感情で

バッと声 出ましたけど。
そうですね。

これ どうなんですか 杉浦さん
理栄さんの記憶とカルテが

全然 違ったわけじゃないですか。 はい。
何で?

裁判では カルテが正しく

理栄さんの記憶が間違っている
とされていて

理栄さんは「陣痛が弱かったために
陣痛促進剤を点滴で投与された」と

裁判では 事実認定されています。

いやいや それはちょっと。
(高橋)え~っ。

でも 確かに点滴だったのか

それとも筋肉注射だったのかっていう
証拠がないと

やっぱり カルテの方が証拠として

人の記憶よりも強くなってしまう
っていうのが悲しい現実なのかなって

受け止めきれないですけどね。

納得は全くできないですよ。
できないですよね~。

これ 勝村さん どう感じてました?
このとき。

真実を明らかにしたくて
裁判をしたんだけども

裁判の結果が 理由も示さずに

妻の記憶は信じ難いということに
されてしまったんで

ほんとに子どもを亡くして
更に泥沼に はまっていくというか

ほんとに妻とか子どもが惨めで
居たたまれないというか

ほんとに ひどい状況でしたねと。
そうですよね。

奥様だって あの場に立って
そのときのこと話すのって

めちゃくちゃ つらいはずなのに。
そうですよ。

裁判をしてみて初めて
ほんとに ここまで高い壁があるのか

これが結局 だから同じ事故が
繰り返されてるんだなと思いましたね。

そうですよね。

ここからは 医療事故の再発防止や
患者の安全について研究されている

名古屋大学の
長尾能雅教授に参加して頂きます。

長尾さん カルテの改ざんってのは
実際にあることなんですか?

残念ながら実際に裁判などで

改ざん行為が
明るみに出た事例は
複数ありますし

また 上司から改ざんの指示が
出ていたことが

あとで内部告発などで
明らかになった事例も
存在してますね。

それ 改ざんなんて
そんな簡単にできるもんなんですか?

当時は 紙のカルテで
いわば ルーズリーフのようなものが大半で

誰かの許可も必要としないで
記録を変更すること自体は

容易に できるものになってました。
(柴田)ああ~。

ちなみに長尾さん
勝村さんの件はどう思われます? これ。

カルテ 改ざんあったと思います?

そうですね こればっかりは
私も そこにいたわけではないので

分からないとしか言いようがないんですが
今のビデオ拝見して

例えば 陣痛誘発剤を

「子宮口をやわらかくする薬だ」
とだけ説明して

投与したのが事実だとすれば

一番 重要なところは

「陣痛を促進するものなんだ」
ということが

説明されてなきゃいけないわけ
ですけども

これはインフォームド・コンセントの
観点から

適切でないと言わざるをえませんね。

(柴田)何かすごい 患者さんのことを
すごく下に見てる感じがするんですよね。

医療をやってる人が上で 私たちは下
おかしいじゃないですか。

だって ねえ。
で 裁判では完全敗訴。

どうやって逆転するんですか これ。

極めて厳しい状況なんですけれど

勝村さんは
控訴を決意します。

しかし この カルテ改ざんが
認められない以上

逆転勝訴するためには
引き続き理栄さんの記憶が正しいと

訴えるだけではなくてですね
仮にそれが認めてもらえなくても

病院には過失があることを
立証しなければならないんです。

(高橋 柴田)ええ~っ!

そろいますよね 声。
(笑い声)

みんな思いましたよ。 どうやってって。

逆転勝訴のため
石川弁護士が動き始めました。

病院の過失を立証するため
別の産婦人科医に鑑定を依頼したのです。

しかし…。

いや! 先生 あの…。

…ということになるので。

(高橋)え~!
(柴田)なるほどな。

多くの医師が協力に ちゅうちょする中

一人 話を聞いてくれる人が
東京にいるというので 訪ねました。

(高橋)東京まで。

どうか引き受けて下さいませんか。

当時 国立病院の産婦人科で
医長を務めていた

箕浦茂樹さんです。

どうしても一審の判決に
納得がいかないんです!

これで 病院に責任がないというのは
確かに おかしいですね。

分かりました。

(柴田)え~!

そうですよね。

…という思いでしたよね。

(柴田)
よかったですねえ…。

箕浦医師は
3か月かけて

カルテなど 病院側の資料を
読み解いてくれました。

そして 重要な問題点を指摘したのです。

仮に
カルテに書かれていることが事実で

陣痛促進剤が
点滴で投与されたとしても

その時 理栄には

「分娩監視装置」が
つけられていなかった。

分娩監視装置は

胎児の心拍や 陣痛の強さなどを
常時チェックし続ける機械です。

陣痛促進剤を投与する時は
事故を防ぐため

この装置をつけることが
求められているにもかかわらず

病院は それを怠っていたのです。

更に…。

赤ちゃん… 仮死状態…?

えっ!?
酸素マスクや!

はい!

マスクは まだか!
はい!

もし 分娩監視装置をつけていれば

もっと早く
帝王切開の判断ができたはず。

そうすれば 星子は助かった可能性が
あることも指摘したのです。

(石川)
陣痛促進剤の投与について

お話を お伺いしてもよろしいですか?
(箕浦)はい。

病院側は 箕浦医師の指摘に対し
有効な反論ができませんでした。

更に 箕浦医師は

病院の体制そのものにも
疑問を呈しました。

陣痛室づきの助産師が
新生児室もケアしていて

安全な分娩に対する配慮が… ない。

裁判を闘い続けて 7年。

ついに 控訴審の判決日が
やって来ました。

被控訴人らは
国家賠償法1条1項により…

あ…。

あっ ここからだった。

星子が残した宿題。

それは この裁判に勝つことだけでは
ありませんでした。

そういう決まりですので。

そこで あの問題が出てくるんだ。

患者に情報を伝えない
日本の医療そのものを変えなければ

同じ悲劇は 必ず繰り返される。

その思いを胸に
ある場所を訪ねました。

星子の事故が起き
私たちと裁判で闘い続けた

あの病院です。

そこで 患者に情報を隠さない
病院になってほしいと

強く求めたのです。

この話し合いのあと
病院は ある取り組みを始めました。

今 私たちが当たり前に受け取っている
診療明細書を

公立病院としては 全国で初めて

希望する患者に
渡すことにしたのです。

(高橋)すごすぎる。

早く食べたい!

星子の事故のあと 私と理栄は

新たな子どもたちに恵まれました。

それでも 星子のことを
片ときも忘れたことはありませんでした。

医療の情報開示を進めようと

あの経験を 本につづるなど

活動を続けました。

そして事故から15年。

私は
大きなチャンスを得ました。

医療制度の在り方を議論する
国の審議会の委員に選ばれたのです。

その間に
何としても やりたいことがありました。

しかし 「明細書を見ても…」。

…など反対意見が相次ぎ

主張は なかなか通りませんでした。

それでも
6年間の任期終了ぎりぎりまで

ひたすら訴え続けた結果…。

2010年。 ついに

診療明細書の 全患者への無料発行が

原則 義務化されたのです。

いや~…。
すごい…。

ねえ。 どうですか
この裁判の逆転勝訴や

この 何ですか 医療の制度改革
実現した時っていうのは

どう 思われました?

そうですね まあ…
とりあえず裁判は ほんとに

石川先生なり 箕浦先生なりに
ほんとに感謝したいと思いましたし

ほんとに 逆転勝訴できて
よかったなと思ったんですけど

まあ ほんとに 考えてみれば
事実が明らかになっただけで

何も そこで終わってたら
変わらないので

やっぱり 宿題は
これからだという気持ちに

やっぱり 思いました。
偉いなあ すごい…。

普通 ご自分が闘われて
逆転勝訴なさったら

そこで ああ めでたし めでたし
じゃないですか。

そこから なお一歩 踏み出されて

国にまで そこの委員になって
成し遂げようとなさるっていうのは

もう ほんと すごいと思って。

(高橋)星子さんと 勝村さんのおかげで

診療明細書が 発行されるようになった
っていうのを伺ったら

ほんとに 次から きちんと確認しよう
っていう気持ちになりました 何か。

確かに。
その気持ちを携えて

ちょっと今日
改めて 診療明細書 見てみましょうか。

これ よ~く見ると

点滴の注射 どういうものを打ったのか。

この 薬の正式名称が書かれているので

今ですと
インターネットで 検索ができますよね。

(柴田)そうですよね。

不安に思ったら
お医者さんに聞けますよね。

だから 非常に この 大事な情報が
この明細書には書かれていて。

過去の これに比べたら。

(柴田)ですよねえ。
はい。 全く違う。

そうだよな。
この進歩は 大きいですよね。

長尾さん この診療明細書が発行されて

医療界は どのように
変わったんでしょうか?

そうですね 診療明細書によって

「医療」という 閉ざされた世界に

まずは 小さな窓がつけられたんだな
というふうに思うんですね。

事実を知らせれば 患者が幸せになる
というものではないという考え方が

医療界では
かなり長い間 主流だったんですね。

患者さんに配慮してといえば
聞こえはいいんですけど

例えば 自分の体に
余分な治療が行われていたり

病院の営利を目的とした
治療が行われていたとしても

患者さんは
それを知るすべがなかったわけですね。

診療明細書によって

患者さんに
詳細な医療内容が
伝わるとなれば

そのことだけで
医療者側の行動が
まあ 是正されますし

そして 医療現場だけではなくて
国民一人一人に

「医療は 誰のものか?」という

非常に大きな問いを
投げかけているんだと思うんですね。

(柴田)患者側も
ちゃんと 自分で自覚を持って

その医療を
受けなきゃいけないっていう。

自分が病気だったりした時にはね

ついつい そっちの症状で
もう 頭いっぱいになって

「何とかして下さい」みたいに
なっちゃうけども

人の責任にするんじゃなくて
自分にも 責任があるんだってことを

ちゃんと思わなくちゃいけないんだな。

そうしないと 勝村さんが

一生懸命 こう つらい中
ご努力なさって やり遂げられたことが

無駄になってしまうなって思います。

今も活動されている
勝村さんですけれど

勝村さんと 産婦人科の医師などが

陣痛促進剤の事故の再発を防ぐために
議論を重ねた結果

今では 製薬会社から このような
注意喚起がされるようになりました。

陣痛促進剤の…

分娩監視装置で
連続的な監視を行うことが

強く呼びかけられているんですね。

これが 明記されるようになったんです。

勝村さんね 星子ちゃんが亡くなってから
20年 闘い続けたと。

つらい事故のことを こう 忘れて
生きていくという道もあったのかなと

思うんですけど

なぜ これほどですね 長い時間かけて
闘い続けることができたんでしょうかね。

そうですね
まあ あの… 私たち 事故の同時期とか

その以前からね
いろんな被害を受けた人がいてて

やっぱり 自分たちの裁判の10年間でも

多くの人が傍聴に来て
応援してくれて

支えてくれたりってこともありましたし

そういう意味では その 被害を受けた

例えば 子どもたちの やっぱり命に

少しでも意味を持たせてあげたいと。

その子たちの被害があったから

同じようなことが起こらなくなったよと

やっぱり 言えること
それしかないんですよね。

考えれば考えるほど
それしかないんですよね。

いや~ すごい… ほんとに。

勝村さん ほんとに今日は 貴重なお話
どうも ありがとうございました。

どうも ありがとうございました。