100分de名著 安部公房“砂の女”(3)「人が“順応”を受け入れるとき」[解][字]…の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

100分de名著 安部公房“砂の女”(3)「人が“順応”を受け入れるとき」[解][字]

仁木の三度目の脱走は成功したかに見えたが村人たちに捕縛される。手ひどいダメージを受けた彼は、いったいどんな心境に陥ったのか?

番組内容
度重なる脱出の失敗の結果、仁木は徐々に、砂の穴の中の環境に順応し始める。やがて、日々繰り返される砂との闘いや日課となった手仕事に対してささやかな充実感を覚えるまでに。仁木は、最初は拒絶していた砂丘の村を、生きていくために受け容れようとする。そこにはどんな心境の変化があったのか。第3回は、過酷な環境に順応していく仁木の姿を通して、「何かに帰属しなければ生きていけない人間の性」について考える。
出演者
【講師】漫画家…ヤマザキマリ,【司会】伊集院光,安部みちこ,【朗読】町田啓太,【語り】小口貴子

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 文学・文芸
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
趣味/教育 – 生涯教育・資格

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キーワード出現数ベスト20

  1. 自分
  2. 仁木
  3. 人間
  4. 村人
  5. 脱出
  6. 理屈
  7. 結局
  8. 順応
  9. 焼酎
  10. 仁木順平
  11. 前回
  12. スコップ
  13. セリフ
  14. ラジオ
  15. ロープ
  16. 一回
  17. 社会
  18. 瞬間
  19. 生活
  20. 知性

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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男の前に立ちはだかる 砂の壁。

彼は 何度も脱出を試みますが
ことごとく失敗。

しかし 男は 次第に砂の中での生活に
順応し始めていきます。

男の姿から 過酷な環境で あらわになる
人間の本性に迫ります。

♬~
(テーマ音楽)

♬~

「100分de名著」
司会の安部みちこです。
伊集院 光です。

今月の名著は 安部公房の「砂の女」です。

伊集院さん 前回は いかがでしたか?
もう 続きが知りたい。

この番組のシステムとしては
僕は ほぼ未読 無知識の状態で入って

ここで納得していこう
ということなんですけど。

買ったんです 買ったんです もう。
開こうか…。 気になりますね。

だって いいとこで
終わりましたからね 前回。

すごい いいとこで。 待ってましたよ。
はい。 指南役 ご紹介します。

漫画家で文筆家の ヤマザキマリさんです。
はい よろしくお願いします。

よろしくお願いします。
お願いいたします。

主人公の男が 女を縛り上げたところまで
前回 いきました。 そうですよね。

普通だったら
そこで止めるのはね きついですよね。

いや ほんとですよ。
先に進みたいですよね。

大逆襲じゃないですか。
大逆襲です。

今回 どうなるんですか? 物語。

まず 男は この砂の中での生活に対して
抵抗を見せてるわけですけども

そんな中 徐々にですね
やっぱり適応していかないと

やっぱり生き延びれない 生きる 生命線を
絶ってしまう可能性もあるから

やっぱり 順応しようと。

順応っていうのは…

男にとっては この砂を掻いて もう日々
社会の小さな部品となって 働いてる

女の姿を見てると
人間は こうであってはいけない。

でも その…

だから果たして その どっちが
というふうになっていくわけですね。

主人公の男の仁木は
それが難しそうな 理屈屋な感じは

前回まで めちゃめちゃしてましたけど
今回 じゃあ順応していくんですか?

いや まあ それは
これから 見てのお楽しみですけどもね。

さあ 砂の穴から脱出しようと
もがく男ですが

このあと
一体 どうなっていくでしょうか。

女を縛り上げ 人質にした男は
女を解放する代わりに

自分を穴の上へ引き上げろと
村人に向かって 叫びます。

しかし 村人は全く反応しません。

やがて男は 水がないことに気付きました。

水の配給が断たれていたのです。

喉の渇きに苦しむ 男と女。

見るに見かねた男は
女を縛り上げた縄をほどきました。

渇きに耐えきれなくなり
男は 配給された焼酎をラッパ飲みします。

焼酎のせいで
喉の渇きが 余計にひどくなった男は

突然 スコップを振り上げました。

はしごの材料を作るといきまいて
家の板壁を破壊し始めるのです。

…と 男の腕に むしゃぶりつく女。

もみ合っているうちに 男の手が
女の はだけた胸元に滑ります。

2人は静止し 息を潜めますが

男の指が動きだそうとした瞬間
女は こう言います。

男は たちまち鼻白み
熱は冷めていきました。

しかし その後
原始的な欲望を抱き始めます。

砂と汗にまみれながら
男と女は体を重ね合わせます。

しかし…。

怖かったです。 怖いですか?
怖いです。

あの瞬間だと思うんですが
こう言いました。

この強烈な ひと言の中に 十分な…

媚び?
媚びですよ。

私のことを 女と認めてくれたんだ
みたいな そういう…

だから 都会の女ばっかりね
つきあってきた男なんだけど

私と比較して 私 どうかしら みたいな。

やっぱり そこに…

女にとっては。

ちょっと取り方 違ったかな。
ほう ほう。

このままの勢いで 事に及ぶよりも…

私を今 抱くんですよね? っていう
もっと えたいの知れない感じです。

僕からすると。
うんうん 私も それ言いたい。

結局 それを もう…

言ってますよね。 言ってますよね。

これ確実に これから セックスがある
ということを分かってて そこで…

「都会の女の人も
きれいなんでしょ」って言って

男が そこで 「そんなこともないよ
君もきれいだよ」なんて言われることを

もしかしたら
どっかで想定してんのかなとか。

まあ 少なくても 今後 ここから先
事を致すということは

そういうことですよね とか。
そうです。 認めてくれるということです。

今まで あなたの積んできた…

よろしいですね?
っていう感じの怖さで。 分かります。

で それは 今後…

もう これ 私の今 ここ 手を触れて…

そうですか?
それを知性で言ってるのか

本能的に もう そういうメカニズムが
出来上がってるのかの。 そうなんです。

女の人は 男性を取り込んで
とりあえず 何か みごもるなり 何なり

そういったことが起これば この人は
私から離れないっていうような

確約がなされますよね。

完全に やっぱり…

…という感覚が
あったのかもしれないし。

僕は やっぱり今 仁木に
徹底的に感情移入しちゃってっから

感情がない怖さ 何か。
これ 仁木 一回ビビるんですよね?

一回 逡巡するんだけど
結局 あらがえませんよね。

ビビるけど あらがえないのも分かります。

そこリアルで ビビって 一回 止めるけど
でも してしまったうえに

事が終わったあとに
えらい こう スーンとしてる感じとかも。

Eテレで何言ってんだ なんだけど
男目線からは すごいよく分かります。

よくできてると思いますよ。
すごい よくできてる。

あ~あ こんなことになっちゃって
っていうふうな空気感に

きっと なるでしょうね。

でも きっと この あらがえない
ものすごいフェロモンのようなものを

女の人 出してるんだと
私は思いますよ。

で その間に戦ってるのが 理屈なのが
ちょっともう 笑っちゃうんだよね。

「アメーバの頃から…」みたいなやつ
言いだしてるでしょ。

あの言い訳が すごいですよね。

あの言い訳が 戦ってる戦ってる。
あれは言い訳なんですね。

…ということを
多分 言いたいんでしょうけど。

いわゆる お笑い芸人の
優れたコントをやる人たちが

あそこをやると 超面白いと思う。

まどろみから覚めると
喉の渇きは 耐えられないほどに。

男は 水を求めて 水甕の底のしめった砂を
口いっぱいに頬張り 嘔吐します。

そして 女に向かって こう叫びました。

女が…

…と答えると 男は…。

女は 村人が 火の見やぐらから
双眼鏡で のぞいているので

水は すぐにやってくると言います。

村の監視下にあることに うろたえる男。

しかし すぐに スコップを拾って
やぐらに向かって かざしました。

すると次の瞬間 水の塊が落ちてきました。

ロープの先にかけたバケツが
穴の底へと下りてきたのです。

男は 女を押しのけて
バケツを押さえ込み

ポンプのように体を波打たせながら
水を飲みます。

そして 村人に こう言いました。

男が こう言いましたね。

そういうふうにしないと
水 もらえないっていうことを

きちんと踏まえて
プライドを こっちに置いといて

それで そういう振る舞いをして
様子を見たら

また それを稼働させればいい
っていうような

やっぱり 計算を
ここで してるんだと思いますよ。

自分に対しての演技でもあるので
僕 このセリフ言うんなら

「よし負けた! …ああ
しかたがない 負けてやるよ。

いわしの干物じゃあるまいし」っていう

この喜怒哀楽 絶望 で 一回 思い直して

冷静に 上から やり直して

そのあと ユーモアを入れてみたものの

自分の発する「殺され方」という言葉に

また恐怖を感じて

やっぱり自分を保つために

「なにも
本心から屈服したりしたわけじゃない」。

これ すごいですね。 ここの中に。
すごい。 すごいです。

でも こうしてる中で
村人よりも 自分の方が知能はある。

知能戦みたいになっていくわけだけど
知能戦といったって

向こうは向こうで もっと
シンプルな構造なわけですから。
はい。

だから ある種の戦争が
ここで始まってるわけですよね。

そうか 焼酎は作戦か。
うわ~ すごいですね。 そうです。

ちゃんと順番どおり
村人が思ってるとおりに

仁木順平は
そのプロセスを踏んでるわけです。

はめられてってるんだ。

で 水が下りてきた時の描写が
これもう 体を波打たたせながら

獣のように 2人で その水を
奪い合うようにして飲むっていうね。

だから人間っていうのは やっぱり
たった この…

ちょっと読み取れるような
シーンですよね ここは。

おい 仁木 お前が思ってる以上に
相当 向こうが有利だぞと。 はい。

有利だなって思うのが もう一つあって

火の見やぐらから見てるという あの表現
すごい怖い場所ですよね。 ええ。

まあ 要するに…

でも これは特殊なことじゃなくて
今の私たちだって そうですよ。

監視下に置かれて
生まれてきた時から みんな…

「砂の女」というのは…

風潮とか世間体でいいんですよ。
はい。

はい そうですね。

先ほどの流れで
ちょっと びっくりしたのが

仁木は ちゃんと社会の一員だったのに

老人との会話を聞いていると
探されてないんですよね。

探されてない。 もう自分は
これだけ社会に貢献した人間だし

ああいう社会性の中で
生きてきた人間だから

いなくなったら 絶対 誰かが騒ぐはずだと
ずっと思ってたわけですよ。

でも それは
この砂の部落からしてみたら

鼻をほじりたくなるぐらいの
どうでもいい話なわけですよ。

外国人と話してるみたいな
感じですよね。

まあ 理屈の世界で生きてきて

理屈では負けないって
ある程度 思ってる仁木が その…

だって老人 結構 理屈としては
成り立ってますからね。 成り立ってます。

もう だから結局 老人にとってみれば
こんなね 生きる過酷さの中においたら…

理論武装しようったって
勝つのは こっちなんだよって

思ってるわけですよ。

地球を味方に生きてる人たちなんで
この人たちっていうのは。

この地域では生き抜くわけですよ。

だから こういう場面っていうのは

ある種の やっぱり都会で
私たちが培ってきたものっていうのが

きちんと物事を考え 発達し

そして そういう…

実際 じゃあ ほんとに こういう究極の…

だから よく あの ほら
危機的状況に置かれた人たちが

略奪をしたりするじゃないですか。

いとも簡単に 実は
崩壊してしまう可能性もあるっていう。

いろんな こう…

欲しいと思ったから 奪ったとか
腹が立つから 殺した

それは 肯定するわけにはいかないので。

そうすると…

どっかで 命の危機に
この 砂に埋まろうとしてる人たちが

いないっていううえでじゃないと
そんな すごく複雑な

とてもすてきな理屈は通用しない
ということですよね。 通用しませんね。

2人は スコップを持って
砂を掻き始めます。

女は 男にアドバイスしました。

すると 男は気付きます。

しかし 男は
脱出の機会を狙っていました。

女の目を盗んで シャツをほぐし

より合わせて ロープを作っていたのです。

ある日 男は 女に焼酎を飲ませて
眠らせると

ロープを崖の上へ投げ 脱出に成功します。

46日目のことでした。

砂丘の中を逃げる男は ふと

女が ラジオと鏡を欲しがっていたことを
思い出します。

しかし 不思議なことに
逃げても逃げても 村から出られません。

男は 最終的に 「塩あんこ」という
砂の底なし沼に はまり込んで

身動きができなくなってしまいます。

結局 男は 女の元へと戻されました。

女は…

…と 男を慰めるように言います。

少なくとも 今のVTR
おりてくる辺りのセリフって…

専門的な知性とかとは
ちょっと かけ離れた

そのせいもあって フレンドリーな感じに
なってますよね 女性と。

その最初かなというのが
このセリフ ありましたよね。

受け入れ態勢ですよね。

あらがうということは もう ほんとに
精神力 使うことですから

そういうことに対してのエネルギーを
使う気力がなくなってきていて…

頭の中でね。

で 女は女で あ やっぱり
こういうふうになってきたな。

もうね 確信犯だと思うんだ 彼女は。
アハハハハ…。

穴の中に置かれている仁木の中にも
芽生えつつあって。

自分の人権がとか やっぱり自分としての
個性が なんて言ってるけど

どっかで その個性なんていうのは
なげうつようなセリフも飛び出してるし。

この中にいて ただもう…

安定してます。

安定と不安定 自由と不自由みたいのの
両極端のとこにいるから。 そう。

どっちにしても 要するに…

宇宙人からしてみりゃ。

だから そういうふうに だんだん
仁木順平も ある種の諦観と悟りですよね。

だって 修行って そういう…

仁木順平は そういうふうに
なりつつあるんじゃないですか この人。

でも 諦めてなかったじゃないですか。
うん。

より合わせて ロープ作って
脱出しましたよね。

そこで思い出したところが
「ラジオと鏡」という

あれは意味があるんですか?
うん。

だって ラジオっていうのは まず
外部からの情報をもたらしてくれるもの。

誰かが発信してくれたものを
自分が聞き入れる。

鏡っていうのは 人間の力を借りなくても
自分の存在証明になるものですよね。

自分は いるんだと思うものですよね。
だから…

ヤマザキさんの今の解釈が めちゃめちゃ
ズバッと はまったんですよ。

これって…

まあ スマホがあったら。

スマホの端末でね ネットが見れれば
もう それでいいですって。

もういいっていう感じですよね これね。
そうです。

そして 仁木の最後の言葉ですね。

もう ほぼ8割9割 自分は この村から

出られないかもしれないということを
受け入れた中での

彼の 本当に しみじみした思いですよね。

あらがう とにかく…

だけど それよりも 生理的な…

それが説き伏せてるんですよ
仁木順平の知性を。

これって 自分が愚痴として言う

「タレントになった時は もっと
売れっ子になると思ったんですよ。

だけど生活に困るほど仕事がないわけでは
ないんですけどね」って

言ってるとすれば
ギリギリですよ 相当。

少なくとも…

この理想と諦め 妥協 そういったものが

やっぱり
読み込めるような気もしますよね。

うまくいかなかったな みたいなことを
言える相手

独白的に言ってても
聞いてていい相手って

結構なパートナーじゃないですか。
そうですね。

だから そうやって考えると
あの女の位置関係が

とても近いぞ これって
僕は思いました。

いいパートナーかもしれない。
実は。

だから これが最後 どうなって
どう読み解いていけるのか。

次回で やっていきましょう。

うわ 1週間長い!
どうですか? 皆さん。

僕は もう1週間 我慢するのが大変です。
偉いですね 我慢して。

ヤマザキさん ありがとうございました。
はい ありがとうございました。

ありがとうございました。

♬~