100分de名著 折口信夫“古代研究” [新](1)「“他界”と“マレビト”」[解][字]…の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

100分de名著 折口信夫“古代研究” [新](1)「“他界”と“マレビト”」[解][字]

折口にとって古代の世界観の根底となるのが「他界」だ。かつて日本列島に移り住んできた祖先が出立の地を懐かしんだり憧れたりする心性が「他界」を生み出したと考えた。

番組内容
折口は、南方諸島の祭祀などに見られる、他界から時を定めてやってくる存在を「マレビト」と呼び、日本における神の原初的形態だと考えた。人々はマレビトを畏怖をもって迎え饗応し、マレビトは豊作などを予言して他界へ帰っていく。この構造が、茶道や華道などの芸道や「おもてなし」に象徴されるの日本文化の隅々に影響を及ぼしているというのだ。第一回は、折口の理論を通して、日本文化の基層にあるものに迫っていく。
出演者
【講師】國學院大學教授…上野誠,【司会】伊集院光,安部みちこ,【朗読】渡辺いっけい,【語り】小坂由里子

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 文学・文芸
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
趣味/教育 – 生涯教育・資格

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祭りや芸能といった文化の中に宿る
日本人の心は

どうやって生まれたのか。

その壮大な問いに挑んだ著書が
折口信夫の「古代研究」です。

日本を代表する国文学者であり
民俗学者の折口は

自らの足で日本各地を巡り

そこで得た実感をもとに
答えを導き出しました。

第1回は そんな折口の思考の柱となる
古代人の信仰に迫っていきます。

♬~
(テーマ音楽)

♬~

「100分de名著」
司会の安部みちこです。
伊集院 光です。

今月の名著は こちらです。

昭和初期に書かれた
「古代研究」という本なんですが

筆者は折口信夫です。 以前
番組でご紹介しましたね。
そうですね。

結構 難解と言われている本なんですが。
はい。

その時も 説明してもらったんで
何とか入ってきましたけど ええ

難解は 今回も言われておりますので
ちょっと覚悟しております はい。 はい。

では 先生ご紹介します。

國學院大學教授の上野 誠さんです。
どうぞ。

(一同)よろしくお願いします。

日本文学者として教鞭を執る
上野 誠さん。

長年 「万葉集」の研究に携わり

古代日本人の在り方を
ひもといてきました。

難しいものを
分かりやすく

楽しく学ぶを
モットーに

難解を極める折口学を
解き明かします。

上野さん まずは 「古代研究」の
タイトルから伺いたいのですが

ここで言う「古代」というのは
どういうことを指してるんですか?

その 「古代」っていったら
原始があって 古代があって

中世があって 近世があって 近代の
歴史区分の古代でもあるんですよ。

でもあるんですけれども その…

…と考えたらいいんじゃないですかね。

うわ~ これは難解とは言われましたけど
つまずく人は ここで つまずくかも。

「古代」って 紀元前何年なの みたいな
そんな話では ちょっとないわけですね。

心新たに やっていきましょう。
はい。

ちょっと
目次を最初に見ていきたいんですが

これが 全3巻の目次なんですね。

ちょっと伊集院さん ご覧頂いて…。

「だいがくの研究」 「祭屋台」 「花の話」…。

ばらばらだな!

「たなばたと盆踊り」… 「河童の話」。
はい。

いやいや
同じ本の見出しとは思えないぐらい。

恐らく 現在の学問でいうと…

ところがですね
こう 読み進めてゆくうちに

あ これと これとは つながるのか。

学問は 分けて分けて
細かく細かく いくんだけど…

…というのが 折口信夫の
メッセージなんですよ。
(2人)はい。

じゃあ まずはですね
なぜ そして どのようにして

この本が誕生したのか から
見ていきましょう。

朗読は 俳優の渡辺いっけいさんです。

折口が誕生したのは 明治20年。

日本は
政府によって 急速に推し進められた

西洋化の中にいました。

一方で 別の大きな うねりも
起こっていました。

岡倉天心が
日本の伝統美術の価値を高め

新渡戸稲造が
日本人の道徳観を

世界に向けて
知らしめる。

まさに 日本再発見の動きが
高まっていたのです。

そんな時代の流れの中で

一冊の本が出版されます。

柳田国男の「遠野物語」。

自ら見聞きした民間伝承をもとに

日本人とは何かを
浮かび上がらせたものでした。

この 「民俗学」と提唱された
新しい学問に魅了されたのが

当時 大学で国文学を専攻していた
若き折口でした。

やがて 中学校の教員となった折口は

ある時 生徒らを連れ 伊勢志摩 熊野を
自分たちの足で巡りながら

和歌を作る旅に出ます。

一歩一歩 踏み締めながら
古代の日本に思いをはせる旅。

そして 三重県の大王个崎に
たどりついた折口は

岬の突端に立った瞬間
ある感覚に襲われます。

心の奥から湧き上がってきた
ノスタルジー。

そこから折口は 海のかなたに
日本人の魂のふるさとがあり

死んだ魂は そこへ帰っていくという
「常世」の発想を得ます。

この概念こそが 後に世に出す
「古代研究」の出発点となっていくのです。

よかった。
おお。

ぐっときたのはね 「オヤ」っていう字を
祖先の「祖」って書いたじゃないですか。

で 最初の文章って
親が 田舎から都会に上京してきて

たまに あ~ あの田舎の青空をというのを
思い出すこと あるじゃないって

話だと思ったんですよ。

それが このVTRの最後の方で

えっ これ 日本の全ての歴史の中で
みんな そう思ったっていう話? という。

多分ね その 折口信夫という人はね…

俺が 大王个崎に立った時に
そう思ったと。

ですから 折口信夫の学問は

「実感の科学」って
言われたりするんですよね。

で キーワード 出てきました。

あの「常世」ですけれども
あれは どういう概念ですか?

常世というのは…

常世の「常」は 「とこしえ」とかですね
「永遠の世」ということですよね。

つまり その常世へのあこがれ
というものが重要だと。

ということは
常世のことを考えるというのは

生き方や ものの考え方を考える
ということに つながるわけですよね。

いや 今の深いな~。

そのとおり そのとおり。

あなたは
何が 少なくとも 絶え間なくあれば

幸せだと思うかっていうことだから

現世が見えてくるってことですね。

そう。
そうです そうです。

大王个崎での体験から およそ10年後。

折口は 沖縄への旅で大きな成果を得ます。

村に残る民間信仰を
調査する中で

古代人の信仰の姿を
見たのです。

それは 「アンガマア」という伝統行事。

盆の時期に他界からやって来る 翁と嫗。

先祖の霊とされる彼らをもてなすことで

人々は
健康と平和を約束されるといいます。

島の祭りの様子を目にした折口は
かつて得た直観を重ね

日本人の魂のふるさと「常世」から

決まった時期にだけ…

すなわち
「まれびと」の存在を見いだします。

折口によれば 古代人の考える神は
常世からやって来る まれびとであり

その訪れを心待ちにする心こそが
日本人の信仰の原型だといいます。

そして まれびとを迎え入れることを
きっかけに文化が形成されていきました。

まれびとをもてなすために
言葉が発達し

舞や踊りなどの芸能が生まれ

気持ちよい滞在空間のために
茶道や華道が生まれます。

こうして あらゆるものの源に
まれびとの存在があると

折口は考えたのです。

まず 「まれびと」ですけれども 改めて
この意味を 解説お願いできますか?

折口信夫は 先ほど読まれたところで
「まれびと」というのは 神なんだと。

恐らく そういう考え方は
一神教的な考え方ですよ。

我々だって 死んだら あの世に行って
ず~っと お祀りされたら

神様になる時だって あるんですよ
っていうようなことを考えると その…

…ということを言ってるわけですよね。

映像では 沖縄のアンガマアが
紹介されていましたけれども

他のところにも
まれびとは いるんですか?

例えばね 秋田のナマハゲってね
家に やって来てね

「悪い子は居ねが~」って言いながら
その やって来るとか。

節分の時に 鬼が来て
鬼は悪いことをするというんだけど

それを追い返さないと
春が来ないとすると

節分の鬼さんたちは…。
ああ~。

何か 「春だよ~」って
伝えに来てくれてるのかもしれないし。

それが
その 折口が言いたいことなんですよね。

「まれびと」という言葉を 私 つくったよ。

そうすると いろんなものが
まれびとに見えてくるだろう。

そうすると その共通の性格が
分かるでしょということですよね。

ナマハゲの例えが面白いのは

ナマハゲって
絶対 近所のおじさんじゃないですか。

それが 俺 大事な気がするんですよ。

その 近所のおじさんでもあり
鬼でもあるし。

その感じとかが
その まれびとの感じ。

鬼のやってることが 実は
しつけである いいことであったりとか。

それと同時に 最近見たニュースで
ナマハゲ あの藁のあるじゃん 蓑。

あれのくずが カーペットに入ると
すごい掃除がしにくいから

中に入れてもらえないらしいよ。

え~? 家の中は駄目?
本場 秋田で。

だから ナマハゲが カーペットに対して
藁が邪魔だからっていって

なくされてるっていうのが
西洋建築ってことじゃない。

だって
藁が畳の上に どんなに落ちようが

知ったこっちゃないでしょ そんなの。
そうですねぇ。

で これが 多分
折口が嫌だったことっていうか

何か今 明治の日本が
おかしくなってると思ったことと

俺 全くリンクするような気がして。

藁が落ちてたら いや これ
遠くから やって来た

まれびとが落としたものだから
これを大切にしようとか

そういう発想になるはずなんですね。
はい。

だから いろんな日本人の生活の変化は
あるんだけれども

その根源的なものを
何かこう 説明したいっていうのが

折口信夫の考え方だし…

ああ~ なるほど なるほど。

人間が もし 常世に行って

その たまに来る人が神 神に近いもの
まれびとだとするならば

神に近づくためには

ちゃんと年を取っていかなきゃならない
っていうことになりますよね。 そう。

で そうすると 年上を敬うこととか
その全体的なものが

どこがスタートかは分かんない
輪っかだから。

日本人が 何となく思っている

やっぱり ばあちゃんから金とったりとか
ばあちゃん 殴ったりとかすることは

基本 しない できないじゃないですか。

本来 自分が悪いやつだったら

弱いやつから順番に
金とった方がいいわけ。

体力がない人から 金とった方が
追っかけてこないしと思うんだけど

そうすると そういう
何となくの道徳みたいなものは

まれびとが たまに来るんだよって話や

その 常世と まれびとの関係性と
リンクしてるってことですね これ。

伊集院さん ひょっとして
折口信夫の全ての著作を

読んでるんじゃないですか?
いやいや いやいや…。

いや でも 今ここから じゃあ ここが
分かんないんですけどって始めると

1, 000分かかるぐらい 分かんないとこが
いっぱいありますんで。 100分以上に。

あと 上野さんにお伺いしたいのが

まれびとから
いろんなものが生まれたとあったのは

どういうことだったんでしょうか。
そうですね。

え~ 今日 最初にですね あ やっぱり
折口信夫の学問を考えるためには

「他界へのあこがれ」というものが
分からなければいけませんよと。

で その他界から まれびとというのは
やって来るんですよ。

そうするとですね おいしいもの
食べてもらわなきゃいけません。

そして 舞や歌も必要になってくると

おもてなしということが
当然 ここで出てくるわけですね。

そうすると その
もてなすための さまざまな形。

例えば お花を
どういうふうに生けたらいいのか

どういうふうに舞を舞ったらいいのか。

だから これがですね もてなしから
生まれてくる文化というものが

そこで 生まれると。

そうすると ぐる~っと
その 回ってくる輪っかができて…

…だというふうに
まあ 考えるんでしょうね。

まれびとは 常世から訪れる。

では 古代人は どうやって迎えたのか。

折口の中に 更なる疑問が生じ始めます。

折口の脳裏に
少年時代の記憶が よみがえりました。

それは だんじりの上に掲げられた

「髯籠」と呼ばれる 竹細工。

「天高く伸びる髯籠は

常世神が降臨する時の
目印になっている」と考えた 折口。

これを 「依代」と名付けました。

御神木を曳き出す
長野県の御柱祭をはじめ

折口の提唱する依代は
現在も 全国各地に存在しています。

お正月になると 門松を飾って新年を祝う。

これも
依代の一つにあたるのだといいます。

このように 折口の視点に立つと

現代の私たちが
年中行事に用いる飾り 一つ一つにも

まれびとを招き寄せ
迎え入れたいという

古代人の心が宿っているのです。

このVTR見て 自分が 一番最初に
頭に思い浮かんだのが

まさかの ナスカの地上絵。
ああ~! 空から見て分かるような。

よく UFOマニアの人は いや 絶対

宇宙人がいるとしか思えないっていう
解釈する人 いるけれども

あれが依代だって考えたら
すごい分かりやすいんですよ。

上にいて たまに いらっしゃる時に
「ここがナスカですよ」っていうのを

分かるようにしときたいっていう感覚は
分かるから。

で これ非常に重要なのは 今 私たちは
お寺に行ったら ご本尊様がいます。

神社に行ったら ご神体がありますって
言うけれども…

まずは 来てもらわなきゃいけない。
なるほど。

で その目印がないといけない。

更にですね 目印は
神様が依りついてるんだけれども

それは もう…

…というふうに
こう 考えていくわけですよね。

急に思い出したんですけど
鳥居は うちのじいさんが言うには

神様は でかい鳥に乗ってきて
あそこに ちょこんって止まって

で その中の神社へ行くんだって
言うんですよ。

すごい依代的じゃないですか?
信じちゃいそうですね。

ねえ。
俺は めちゃめちゃ信じて。

で 今も こうやって散歩してる時に
何か あそこに でかい…

こう 透明の でかい鳥がいる感って
よくないですか 何か。

そういう感覚が重要で…

なるほど。
はあ~。

はい。

あと もう一つ
上野さんに教えて頂きたいのが

難解な本だと思うんですけれども

全4回を通して どういうところに
注目していけばいいと お考えですか?

そうですね あの~
折口は 自分の感覚を大切にして

その自分の実感から
議論を進めてゆきました。

で 今の学問というのは
まあ 相手を論破して

俺の方が より優れた理論だぞ
ということを言ってるわけですね。

しかも 仮説は
必ず検証されなければいけない。

そうするとですね…

まずは ちょっとね 肩の力抜いて

ちょっと思い当たる節があるかな
ぐらいでいいと思います。

オンラインとか バーチャルで
実感が今 ないですからね。

何か いいものな気がしますね
今 ぴったりな。
いや ほんとですよ。

実感の方が間違ってるという
世の中だから。 ああ。

すごい きれいな景色だったんだけど
こうやって 写真で確認してみたら

そうでもなかったんだなって
おかしいだろって いつも思うんですけど。

その 実感を大事にするっていうのは
ちょっと基本に持ってたいですね。 はい。

上野さん ありがとうございました。

ありがとうございました。
ありがとうございました。

♬~